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天然食材(サプリメント,食品)の薬効

天然食材の薬効

天然食材の薬効:みなさんの健康にお役立つような、身近な食材(健康食品)の効能・効用を特集
みなさんの健康にお役立つような、身近な食材(健康食品)の効能・効用を特集します。


玉ねぎ(玉葱)

薬効: 不眠症・蕁麻疹・湿疹・精力増強・発汗・解熱・下痢・抗アレルギー作用・糖尿病・リウマチ性関節炎・動脈硬化・高血圧・心臓病・ガン・脳卒中の予防・肝機能障害・美容(ダイエット)

 紀元前の古代人は、玉ねぎの神秘的な多くの薬効を知り、
 万能食材として、すでに食していました。

泉州黄、アーリーレッド、ペコロス  中央アジアが原産地の玉ねぎ(英語でオニオン)の名前の由来は、ラテン語のユニオン(真珠)からきたもので、植物学的にはユリ科の越年草の葉菜です。(地下茎の周りの葉が肉厚で球状になったものなので、分類としては葉菜になるワケです。)また一般的な黄玉ねぎのほか、赤玉ねぎ白玉ねぎ小玉ねぎ葉玉ねぎなどの種類がありますが、概して玉ねぎの外側の皮が茶色に乾燥しているのは、保存性をよくするために1ヵ月ほど干してあるからです。旬は5〜6月ですので、春には新玉ねぎが登場します。
またどこの家庭の台所にも必ず玉ねぎがあるように、生のまま長期保存が可能なストック野菜として重宝しますが、購入時には、芽が出ているものは避け、皮に光沢があり、よく乾燥し、実のしまっているものを選び、風通しのよいところに保存して下さい。ちなみに日本人が最も玉ねぎを使う料理はカレーライスと言われ、1人当たりの年間消費量は10kg前後です。

 玉ねぎは紀元前3千年以上の古代からメソポタミアやエジプト地域で栽培され、食べられていましたが、特に、ピラミッド建設の労働者達が、ニンニクと一緒に食していたという記録もあるほどですから、人々は紀元前の昔から、経験的に真珠のように神秘的な薬効を持つ万能食材と信じていたものと思われます。
日本に玉ねぎが入ってきたのは意外に遅く、明治の初期です。入手経路は2つあり、ひとつは北海道からで、あの有名なクラーク博士に同行したW.Pブルックス農学博士がアメリカ産の種子を持ち込み、札幌農学校で栽培指導をして根づかせました。もうひとつは、神戸の外国人居留地に住むアメリカ人から手に入れた泉州の農家が栽培を始めたルートです。泉州産の方は、のちに大阪や神戸に次々に開店した西洋料理店が安定した得意先となり、地場産業として盛んに栽培されるようになり、明治末期には輸出をするまでになっています。
また日本では最初のころ玉ねぎは、春蒔き用として植えられていましたが、その後、秋蒔きでも栽培が可能であることが分かり、次第に大量に栽培されるようになり、今日に至っています。

 玉ねぎはヨーロッパでは風邪薬や下痢止め、利尿剤、血流改善薬、強心剤、鎮静剤として広く用いられてきました。また一方、東洋でも気管支粘膜に働き、咳や痰を取り除く作用や、胸部や胃部の膨満感を取り除く作用、或いは利尿などの作用があることが知られていました。そのほか、強い殺菌作用を利用して外傷の消毒に用いられたり、またリウマチ性関節炎や足のむくみの改善にも効果があるとされてきました。しかし最近では、以上のような経験的な用い方に加えて、科学的にも次第に解明が進められ、血中の悪玉コレステロールを減少させる働きや、血小板の凝固を抑制する作用(抗凝固作用)を備えていることも証明され、脳卒中や脳血栓、或いは糖尿病や心筋梗塞など多くの生活習慣病(成人病)の予防に欠かせない食品のひとつとして認められています。

伝統的な万能食材である「玉ねぎ」の薬効の秘密とは?

 玉ねぎには、血液をサラサラに浄化する作用がある苦味と辛味の二つの味の成分がありますが、苦味成分はケルセチンというポリフェノールです。ケルセチンは、特に脂肪吸収抑制効果が強く、体内の脂肪を排出する作用がありますし、また抗酸化力も強く、活性酸素による老化防止にも効果があります。その上大変有難いことにケルセチンは表皮にもあり、スープに入れるとその有効成分が流出し、一緒に摂った脂肪を吸収してくれるだけではなく、煎じて飲むと、湿疹、蕁麻疹などのアレルギー疾患にも有効です。またこの他に、高血圧、動脈硬化、肩こり、風邪にも効果があります。
一方、辛味成分は硫化プロピルです。これは加熱時間によって次々と分子構造が変化し、それぞれ別な働きをします。生は血液中の糖分の代謝を促進しますが、少し火を通すとトリスルフィドに変化し、中性脂肪やコレステロール値の低下を促進する効果を発揮します。また、さらに加熱するとセバエンとなり、濃縮された分、トリスルフィドの効果が得やすくなります。

アーリーレッド  栄養分も糖質、ビタミンB1、ビタミンC、カルシウム、リン、アミノ酸、セレン等々を豊富に含んでいます。ビタミンB1は、100g中0.03mgですが、水溶性のため、汁ごと食べますと約90%を摂取することができます。またビタミンCは100g中8mgと比較的少量ですが、油で短時間炒めますと、約77%の摂取が可能な上に、他の食材からのビタミンCの吸収を助けますので、できるだけ他のビタミンC野菜とともに摂るとより効果的です。
それからグルタミン酸(重要な20種類のアミノ酸のうちのひとつ)と言えば一般的に昆布を想像されるかも知れませんが、実は「玉ねぎは西洋の昆布だし」と言われるほど野菜の中ではグルタミン酸を多く含有しています。みなさんも、お味噌汁に玉ねぎを入れると、独特の旨みが出ることをご存知だと思いますが、その旨みの素が玉ねぎに含まれているグルタミン酸というわけです。(このグルタミン酸は日本食のダシの素です。)

 玉ねぎを切ると涙が出ますよね。これは硫化アリルの一種のチオスルフィネートという揮発性刺激成分が原因です。このチオスルフィネートはもちろんですが、玉ねぎに含まれている硫化アリル類やグルタチオンは、ビタミンB1の吸収を助け、新陳代謝を盛んにしますので、疲労回復、食欲増進、利尿、発汗、精力増強、精神不安に効果を発揮しますし、同時に肉の臭みも消すことができます。ですから、ビタミンB1が牛肉の10倍も豊富な豚肉と一緒に摂りますと、抜群の相性ということになります。またこの他にも硫化アリルの一種のアリル・プロフィルジサルサイドは、血糖値を下げて正常に保つ作用がありますので、糖尿病の予防や治療にも利用されています。ただし、硫化アリルのこのような効果は、生で使ったときにもっとも発揮され、しかも切ってから1時間ほどおいたほうが効力が高まり、また水にさらすと硫化アリルは流れ出てしまいますので、辛みは酢を上手に使ってやわらげるといいでしょう。(調理する前にたまねぎと包丁を冷蔵庫で冷やすことによって刺激成分が揮発しにくくなり、涙を防ぐことができます。)
玉ねぎの硫化アリル自体は、ニンニクほど強い発ガン抑制効果は望めませんが、その代わり、玉ねぎに含まれている豊富なセレンにはガン化を抑える効果(イニシエーション抑制効果)があります。また、発ガン物質の代謝活性化を阻害するなど、ガン化促進段階でも抑制効果を発揮することが確認されています。このセレンを上手に摂取するにも、生食が良いとされていますが、また大豆(ビタミンE)や、緑黄色野菜(ベータカロチン)などと一緒に摂取しますと、さらにガン予防の効果が期待できます。

 アルカリ性食品であるこの玉ねぎは、過食による害がないので、なるべく食事に多く取り入れる天然食材としてお勧めです。

泉州黄、アーリーレッド、ペコロス 【1.泉州黄】海外品種のイエローダンバースより派生した辛味品種で、日本のたまねぎの代表とも言える品種。
【2.アーリーレッド】紫紅色の鮮やかな品種で、黄たまねぎ(泉州黄など)よりも甘みがあり、水分も多く辛みや刺激臭が少ないため、サラダなどの生食に向いた品種。同じ紫紅色の湘南レッドはこの品種から生まれた。
【3.ペコロス】一定の面積の畑に通常の大きさのたまねぎを作る時の10倍以上の数の苗を植えることでできる、直径3〜4cmほどの小さなたまねぎ。愛知県知多地方が発祥の地。